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アラサー営業マンの勉強ブログ。

拾った財布を交番に届けてみた

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先日、通勤途中に初めて財布を拾った。財布をなくしたことはあっても、拾うことは初めて。一瞬迷ったが、自分が財布をなくしたときにとても困ったので、交番に届けることにした。今回は、そのときの一部始終や考えたこと、反省の記録。

財布を拾った日の朝は出勤ギリギリの時間だったため、交番に寄ることができなかった。とりあえず、心配しているであろう落とし主に、財布を預かっていることだけでも早めに伝えたかった。そこで、仕事の合間の休憩時間を使って、市内の警察署に電話をして相談してみた。しかし、警察は全く取り合ってくれなかった。というのも、落とし物は現物が届けられない限りは、警察は動いてはいけないというルールになっている。しかたなく、最寄りの交番を調べて、仕事帰りに行くことにした。

帰りに交番に寄ったが、中には誰もいない。そんなときは、交番の中の電話から警察署にかけて欲しいと言われていたので、交番内の受話器をとってダイヤルをまわす。警察署につながり、外に出ていた警察官が15分後に交番に戻ってくるから待っていて欲しいと言われた。交番で1人警察官を待つ。

15分後、警察官が1人戻ってきた。どうやら近所で事件が起こっていて、その対応をしていたらしい。そんな忙しいところを、財布一つのために戻ってきてくれた。警察官は思っていた以上に忙しそう。。

拾った財布を手渡し、拾ったときの状況の詳細を話す。そして、拾い主に発生する権利の話しになった。落とし物を拾って交番に届けると、落とし主には2つの権利が生じる。1つ目は、拾得物の落とし主が3ヶ月たっても現れない場合は、拾得物は拾い主のものになる(※ただし個人情報が記載されたものは除く)権利、もう一つは、落とし主が現れたときに、拾得物の5〜20%のお礼を請求する権利。この2つの権利を請求する場合は、特別な書類を作成する必要がある。時間にして、30分ほどかかる。拾った人の名前や住所、連絡先などの個人情報を記入して、落とし主に開示する必要がある。

僕は「1つ目の権利は欲しいけど、2つ目の権利は放棄する」ということで、書類を作ってもらった。交番にあるスペックの低い古いノートパソコンで書類を作成する。時間がかかる。。警察官も忙しいだろうに、時間がもったいない。しかもこの書類、落とし主が拾った人の住所まで行って、最終的には回収する必要があるという。その後の対応もかなり手間がかかりそうだ。

書類を作成した後、警察官は交番から警察署へ電話をかける。書類作成のためにデータベースに登録した内容を、電話越しに二重チェックをかけるためだ。その電話で、僕が拾った財布には既に遺失届けが出されており、落とし主である可能性が高い人がすぐに見つかった。落とし主がすぐに見つかって、よかったよかった。最後に、警察官から、落とし主がお礼を伝えるために、落とし主に僕の電話番号を教えてもよいかと聞かれたので許可した。しかし、警察からも落とし主からも、その後の連絡は全くなかった。

今回の件で思ったことは2つある。まず一つは、僕が無意識のうちに相手に期待をしてしまっていたこと。お礼はいらないと言ったはずなのに、がっかりした自分がいる。建前はかっこよくしていても、内心、見返りを期待していたのだろう。そんな自分が恥ずかしくなった。全く期待をしないで、困っている人を助けられるようになりたい。なんだかんだいっても、僕は自分のことしか考えていないんだよなぁ。と反省した。

もう一つは、落とし物を落とし主に返す仕組みがとても煩雑であること。今回は時間があったからよかったけれど、急いでいるときはこんなに時間をかけて対応することはできない。直接出向いて、警察官を待って、口頭で状況を伝えて、書類に内容を起こす。。正直めんどくさい。警察官も一つ一つ間に入って対応するので、大変そう。ネットを使って、効率化できればいいのに。例えば、拾った人がネットでデータベースに登録して、落とし主はいつでもデータベースを検索して探せて、匿名でやりとりできるような機能があれば、本人どうしで直接やりとりをしてスムーズに問題解決できそう。拾った人もその後の結果がわかり、自分の行為が役に立っていることをもっと実感できるはず。収益源さえできれば、落とし物のマッチングビジネスとしてできるだろうか?

気軽にできて、自分が相手の役に立っている実感持てる仕組みがあれば、もっと落とし物は持ち主のもとに返ってきやすくなるのかもなーと思ったりして。この辺はまだまだ改善の余地がありそうだ。