【あえて無題】
花金の夜に、久し振りに本降りの雨。
朝よりも雨あしを強め、
花金の夜のトーンを、一段落としていた。
不報は、あまりにも突然やってきた。
地元の友人が亡くなった。
小学校から一緒。今は疎遠になってしまったが、
大切な友人の一人。
ねぇ、早すぎるよ。
よっしゃこれから!ってときなのに。
どうしたらいいんだろう。
どう考えたらいいんだろう。
「しかたない」なんていう言葉では片付けたくない。
やり場のない想いをどうにかしたいと思ってPCに向かったものの、
結局、何にもできない。何をしていいのかわからない。
焦燥感にかられるのではなく、
怒るわけでもなく、
悲しみに打ちひしがれるわけでもない。
なんなんだろう。この気持ちは。
表面はざわついているけれど、
中身は静かだ。
ひとつわかっていることは、ある程度この事実を客観視できている自分がいて、
落ち着き払っている自分に、ものすごい嫌悪感を感じていることだけだった。
「人はいつかは死ぬ」なんてとっくにわかっているつもりだったけれど、
実際はまったく理解していなかったんだろう。
考えられない。
思考が停止してしまう。
ゆえに、行動にもつながるはずはない。
ただただ反省。
僕は、生きること・死ぬことについて
理解しようとしていたのではなく、
ただ強引に割り切っていたにすぎなかった。