【大好きすぎるもの】
近所のスーパーで買い物中に、
車が僕に向かって突っ込んできた。
小さな子が運転する、人力のおもちゃの車。
つくりは本物志向で、ハンドルもしっかりしていて
キーまでちゃんとついていた。
ものすごーく気に入っているらしく、
お店の中まで乗り入れてしまったらしい。
パパがおいかけてきて、レッカーしていった。
結局、彼はパパが買い物する後を車で伴走し、
お店を一周していた。
彼の目は真剣で、レーサーそのものだった。
大好きで大好きでどうしようもないものは、
いつでも身近において、どっぷりつかる。
まるで子どものように、純粋な気持ちをもって
同じことの繰り返しでも心から楽しむことができる。
ちょっと目を離すと、
おおっ!!と驚くほど成長する子どもたちの秘訣は
そんなところにあるのかもしれない。
そうだ、アイスを買って帰ろう。