YMD BLOG

アラサー営業マンの勉強ブログ。

【事業分離】

今日は前期最後のゼミ。

しばらくみんなとも会えなくなるのかと思うと、ちょっと寂しい。
今日のゼミでは、「事業分離会計」について学んだ。

事業とは、企業活動を行うために組織化され、有機的一体として
機能する経済的資源をいう。「事業分離」とは、そのような事業
を他の企業に移転することをいい、会社分割や事業譲渡、現物出
資等の形式をとり、事業を移転する「分離元企業」が、その事業
を受け入れる「分離先企業」に移転したいかを受け取る。

この事業分離会計の代表的な論点は、移転損益を認識するか否か
という点である。一般的に、企業と外部者が取引をしたときに会
計処理を行い、損益を認識する。しかし、事業分離や企業結合に
おいては企業そのものが取引対象となることもあり、一般的な取
引のように、企業独自では判断が難しくなる。そこで、総体とし
ての株主の立場から判断をせざるをえない場合がある。具体的に
は、持分が継続しているとみなされる場合には投資が継続されて
いると考え、移転損益は認識しない。逆に、持分が断たれた場合
には、いったん投資を清算し移転損益を認識する。そしてあらた
めて資産や負債に対して投資を行ったとみなす会計処理を行う。


この事業分離は、実務上ではかなり行われているらしい。その理
由の一つはやはり、企業の不採算事業を切り離し、経営成績をよ
くするためだろう。でも、親会社から子会社へ不採算事業を売却
する場合、子会社は拒否できないだろうから、子会社にしわよせ
がいくのは問題だ。

さらに、一つの事業をまるまる移転する場合、当然、そこに携わ
る人間も移動することになる。人的資源や、ブランド、ノウハウ
など、数値化しにくい部分も多々あるが、事業分離の目的がこち
らにある場合もあるだろう。

組織再編でめんどくさい(難しい)のは、ここだと思う。事業
移転するにともなって、人間やそこで生まれた文化までもが移転
すること。もちろんプラスになることも多いと思うが、摩擦を生
むことも当然ある。企業を買収するときには、会社の都合だけで
なく、働き手の都合も少しは考慮してくれるといいな。


会計もその一助となれれば幸いだ。